愉しい自転車&生活

18

Category: [アフリカ]ケニア

Tags: ---

Community: テーマ-自転車旅行  ジャンル-旅行

Response: Comment 0  Trackback 0

「嫌い」とは言わないが「好き」でもない


前回書いたように迂回してナイロビを避けていくことにしたわけですが、キリマンボゴまでは当然舗装だった。そして、幹線道路を外れると、予想通りの思いっきり未舗装路。

DSC09076-001.jpg


不思議なもので、舗装路走っていた時の風景はそれほど記憶に残ってないんだけど、未舗装区間の雰囲気は凄くよく覚えている。未舗装になると瞬く間に長閑なケニアの農村風景が広がり、人も穏やかで、ここにきてようやくケニアの本当の姿を見れたように思った。北はあれだが、やはりケニア人は大人しいらしく、エチオピアから来た身からすると若干よそよそしく思えるほど。でも、この区間は僕が初めて、そして唯一ケニアを楽しいと感じて走っていた道だった。


所により結構なアップダウンだけど、こういうのも楽しい。
DSC05275-002.jpg


幹線道路が未舗装なのは嫌いだけど、ローカル道の未舗装は良い。というか、ローカルは未舗装であって欲しいとすら思う。舗装と未舗装では風景との一体感がまるで違う。


天気はあいにくの曇りだったけど、私の心は晴れ模様。
DSC09083-001.jpg


いままで舗装、未舗装色々走ったけど、やはり自転車旅において「道」の重要度は絶対的だと思った。どこを走るのか、その道の面白さ如何以上に自転車旅の面白さを決定づける要素なんてあるでしょうか。旅としてみれば人が良い国なら十分楽しいけど、自転車旅として見るならば、いかに楽しい道を走れるかがポイントであると思う。幹線道路を走ると、どうしても距離をこなすような走りになるから、だったら、たとえあまり進まなくても未舗装のローカルな道の方が面白い。 まあ、とはいっても全部未舗装は絶対に嫌だけど。適度に混ぜてく感じでこの先は走りたいと思います。幸い、良い地図もあるし。


DSC09080-002.jpg



翌日には幹線道路に復帰。
DSC05286-001.jpg


ただ、まあここがケニアと僕との合わなさという所なんだろうけど、この国は未舗装路の良い印象のままは終わらせてくれなかった。

AthiRiverという人も車も多いゴチャゴチャした街を抜ける時のこと。僕は小さな川にかかった橋を渡っていた。その橋は沢山人が渡っていて、車もよく通る。橋の切れ目は舗装が悪いのでスピードを緩めて橋を渡り、真ん中くらいまで来たところで、山刀(マチェーテ)を持った一人のケニア人が僕を発見。ふざけてだが、そいつは手に持ったマチェーテを野球のバッターのような構えで振りかぶった。そして、ちょうど僕がそのケニア人の脇を通過するタイミングでスイング。相手に当てる気はなくて、ただ「ふざけて」やってきただけだったので当たることはなかった。が、この瞬間だけは本気でケニアが嫌いになった。ふざけているのは表情や雰囲気で分かりつつも、あててくる可能性は捨てきれないので、その緊張と、怒りで血液が逆流し沸騰するようだった。

たとえふざけてでも刃物(しかも刃渡り50~60㎝くらいはあるもの)を相手に向かってふることができるその神経が全く理解できない。というより、「ふざけて」だからこそ全く理解できなかった。だったら、生活が苦しくて追い詰められた人間が襲ってくる方がまだ理解できる。本当にああいうのを脳が足りないと書いてノウタリン(脳足りん)呼ぶんだ!本当にケニア嫌い!大嫌い!と一人激怒。といっても誰にもぶつけられないので、心の中でワナワナしてただけなんですが。


DSC05294-001.jpg


あとはこの時ではないけど、マルサビットのバスで会ったムスリムと、イシオロの前くらいのホテルで会ったクリスチャンが偉そうにもこちらの宗教観を「正そう」としてきたり。これまで宗教を聞かれたことは何度となくあっても、自己の信じる宗教の正当性を押し付けてきたのはあの二人だけだった。会話の端々で宗教的な空気を出してくる人も入れれば他にも何人かいたし。エジプトとかスーダンとか、宗教色の強い場所を走ってきたけど、普通の会話で「神がうんたら」とか挟んでくるような人などいなかったのに、ケニアでは数人ではあっても確かにいて、しかも滞在日数が短かっただけに余計目立った。これも「何だこの国」って思う理由の一つ。


DSC05301-001_20160614025437cb7.jpg


だからケニアは「好きじゃない」。いや、正確に言うと「好きとは言いたくない」といった感じかもしれない。


DSC05303-001.jpg


よい出会いがなかったわけじゃない。マルサビットを出た日、暑さでへばりながらも辿りついたライサミスの村で出会った子ども達はとびきり可愛かった。道を尋ねれば丁寧に教えてくれたおっちゃん達、逆ヒッチで乗っていくかと気遣ってくれたトラックの運ちゃん、最後国境のナマンガへ向かう途中の小さな集落で色々話しかけてくれた男の子(何言ってるかは全然分からんかったが)、素敵な人間にも沢山会った。しかし、好きとは言いたくない。

これはケニア人がどうであったかというよりも、自分自身がこの国を楽しめなかったことに拗ねてる部分も少なからずあるんじゃないかと、最近思えてきた。南米のペルーと同じだ。意外とこういう国の方が悔しくてまた行きたくなったりするものなんだよな。もちろん本当に行くかは別だけど。

と言いつつも、また訪れたい国の筆頭はフランスだったりするんですが。

関連記事
comments
leave a comment





プロフィール

染谷 裕太

Author:染谷 裕太
2012年6月カナダからスタートした自転車世界旅行をきっかけに始めたブログです。当初は単純な旅日記でしたが、現在は旅だけではなく日常も含めた様々な場面で自転車を楽しみ、その面白さを発見し、発信していきたいと思い書いています。

カテゴリ
検索フォーム
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ


1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
15
16
17
18
19
20
22
23
24
25
26
27
28
29
30
04, 2017 < >
Archive   RSS