愉しい自転車&生活

25

Category: [欧州]フランス

Tags: ---

Community: テーマ-自転車旅行  ジャンル-旅行

Response: Comment 0  Trackback 0

3万6千年前の絵画 ポンダルク洞窟


古代人が描いたとされる絵の中でラスコーの壁画は有名ですが、もう一つ最近フランスで世界遺産になった壁画がある。ショーヴェ洞窟の壁画がそれ。ただし、ラスコーと同じく保護のために一般人の立ち入りは禁止されている。その代わりに、本物の洞窟の近くにミリ単位で再現された精巧なレプリカの洞窟がつくられている。それがポンダルク洞窟。

ラスコーは位置的に今回の行程で行くのが難しかったけど、ポンダルクの方は組み込める位置にあった。レプリカとはいえ3万6千年前の古代人が描いた壁画。これは見てみたい。ということで、リヨンからローヌ川に沿って南下していた所を進路を西に切り替え、山を越えて洞窟へと向かった。


大体上り終えたあたりからの眺め。ローヌ川は写真だと見えないのだけどちゃんとあります。
DSC04126-001.jpg


ヨーロッパで初めてのまとまった上りだったので、凄い長く感じた。


遠くに風車。遠くにと言っても直線距離にしたら大した距離じゃないんだろうけど。
DSC04125-001.jpg



この日の野宿は素晴らしかったな。
久々に人里離れた場所での野宿。
DSC06022-001.jpg


焚火に星空。これだけあれば他に何が要りましょう。
DSC05950-001.jpg


今回、ガソリンよりかは入手性が悪く、割高になるアルコールストーブを使っているので焚火は「楽しみ」ではなく(もちろん楽しみでもあるのだけど)、「必要」なものとしてやっている(ドイツでは多分半分くらいは焚火だったはず)。


焚火調理は石が落ちていればこのように竈をつくって焚火をする。
DSC05957-001.jpg


無い場合はそのままボンと鍋を置きます。そのまま置くと、置いた部分は酸素がいかないので燃えないわけだけど、熱くないわけではないし周りの火があるので十分調理できます。薪の種類による燃え方の違いや組み方での違いなどもマスターしたら焚火マスターですが、僕はその辺はよく分からないので今後の研究課題である。

一応よく燃える感じの木は見た目で何となく分かるっちゃ分かるんですがね。あと薪の組み方はキャンプファイヤーのような感じで組むと火力が最大となることは発見した。ただし料理には火力が強すぎるし、薪割りでつくるような太い薪じゃないとあっという間に燃え尽きる。燃えてくれば当然崩れるから鍋を載せるのは慎重をきする必要がある。僕は一度その組み方で組んだ上に鍋載せてひっくり返しました。「これ早く組み替えないとやばいな」と思ったので急いで今やっている作業を終わらせようとしていたら、ひっくり返った。それと、いかにも野営っぽい雰囲気の三角錐に組む形はあまり燃え方が良くないという印象。空洞をつくって空気が入るようにすれば違うのかもしれない。ただどっちにしろ上に鍋を置けないけど。

焚火なら大抵の料理はつくれると思うのですが、僕は毎食パスタだった。やはり楽なもんでね。野菜を切って鍋に入れて火にかけ、沸騰したらパスタ投入。パスタが茹であがったら汁ごと頂く。味はまあ普通。今回は鍋一個だから、おかずと主食を分けて作るのが面倒で前回よりも遥かに粗末な料理になってしまっているので、何か考えなければな。

ちなみにですが、焚火やると一発で鍋が汚れます。僕は初めから鍋の外側に付いた汚れなんか落とす気はなかったので全く気にしなかったのですが、中には気にする人もいるようなので綺麗に保ちたいなら焚火はやったらダメ。かれこれ北米から焚火を重ねてきた僕の鍋のなべ底は新品の雨具並みに水を弾きます。




DSC06026.jpg


閑話休題。ポンダルク洞窟ですが、まず写真は撮れません。ガイドの同行が必須です(入場料にガイド料が含まれる)。そして説明をするときに逐一照明をつけて壁画を照らし、時間がたつと自動で消える仕組みになっている。かなり管理された状況下で見ることなる。


外観
DSC04143.jpg



というわけで「自由に見る」というのは現在のところ不可能です。加えて、やはりレプリカという部分。確かに古代人の表現力は凄い。 が、どうにも感動しきらないのは、これはきっと「レプリカ」であるせいだ。ということになっています。僕の中では。だから、正直に言ってあの洞窟だけで言うならばあまり評価は高くない。

DSC06038-001.jpg


がしかし、周辺の風景も含めて言うなら話は全く変わってくる。
壁画を描いた古代人の時代はまだ氷河期。景色も当然違ったでしょう。動物も、マンモス、バッファロー、ライオンなどがいたようなので全く違う。あの洞窟壁画を見た後に、これまで走ってきたフランスの田園風景とは全く異なる洞窟周辺の山岳風景。


これまで走ってきた場所は農地が多かったので、人間の手が入っていない広大な風景は、強く古代への想像力を掻き立ててくる。
DSC06049-002.jpg


民家もない、人もまばら。車も少ない。背の低い樹林帯と深い渓谷を望んでの走行。たぶん古代人も高い場所から獲物の場所を探ったに違いない。
DSC06055-001.jpg


いまいる動物は山羊。見てないが多分鹿もいるんじゃないかな。
DSC06060-001.jpg


この区間を走っている時、ずっと数万年の時を想いながら旅をしていた。
DSC06045-001.jpg


だからローヌ川まで戻っていつものフランスになった時は「現代に戻ってきた」と感じた。同時に安堵感もあった。あんな程度の道を抜けて安堵するとは文明化した人間のなんと弱いことか。
DSC06064-001.jpg



数万年前、人類は旅に出た。アフリカから未知の、未開の大陸へ向けて。
その旅路に比べたら、踏み均された道を歩むだけの現代人の世界旅行は大した苦労でもないなと思う。ただ、「文明」のおかげで何世代もかけて広まった当時の人類には到底考えられないような速度で、たった一人の人間の人生の、ほんの僅かな時間で世界を周れるわけだけども。

関連記事
comments
leave a comment





プロフィール

染谷 裕太

Author:染谷 裕太
2012年6月カナダからスタートした自転車世界旅行をきっかけに始めたブログです。当初は単純な旅日記でしたが、現在は旅だけではなく日常も含めた様々な場面で自転車を楽しみ、その面白さを発見し、発信していきたいと思い書いています。

カテゴリ
検索フォーム
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ


1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
05, 2017 < >
Archive   RSS