愉しい自転車&生活

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Category: [欧州]イギリス

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Community: テーマ-自転車旅行  ジャンル-旅行

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大英帝国


海を渡り、大陸から島国イギリスへ。

イギリスの入国が厳しいというのは聞いていた。ドイツ入国の時は、成田でチェックインの際に受付のお姉さんに「帰国のチケットは義務ではないですが、無い場合もしかしたら入国できないこともあるかもしれません」と脅されたが 非常に楽で一切質問なしでノーチェックだった。ただ、その時にも「イギリスは行きますか?」と聞かれ「行きます」と答えると、「入国審査が非常に厳しいので事前に必要なものなどご確認ください」と言われていた。


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そのイギリスの入国審査。噂通りでした。
「無職」と言ってしまうと不法就労の疑いが濃厚と思われると思い「学生」と答えたが、いちいち細かいところまで突っ込んでくる。一応答えはある程度用意していたので、しどろもどろにはならなかったが、パスポートを見て審査官のお姉さんの顔が曇る。 「あ、中南米・・・」と、ここで自分のパスポートにアメリカ大陸の国々のスタンプがあることを思い出した。訪問した国々が「学生」にしては若干怪しい。その後も質問は続く。日程、行く場所、泊まる場所、何をしに来たのか、休み(ホリデイ)なのか、いつ出るのか、出国のチケットはあるのか、ロンドンで何を見るのか、ホテルの予約はしているかなどなど、荷物も開けて全部ひっくり返してチェック。グリップとしてハンドルに巻いて余っていたバ―テープを、これまた余ったサランラップで包んで保管していたのだけど、それもいちいちラップをほどいて中身をチェック(そこまでやるか!)。


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イギリスというのはさ、ハッキリ言って悪い国でしょう。
アメリカ(合衆国)に勝手に押し入りあの広大な土地に、先住民族がいたにもかかわらず勝手に国をつくったわけだ(しかも豊かな土地から追い出した)。オーストラリアだってそう。ニュージーランドも。南アフリカも。もちろん植民したのはイギリスだけではないが、今日も白人の支配するような国家をこれだけつくった国が他にあるのだろうか。アラブとユダヤの対立=パレスチナ問題をつくりだしたのもイギリスの外交である。


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近代においてとんでもない悪事を働いてきたのがイギリスだが、自分らは散々世界中で「不法侵入」と「建国」を繰り返してきたにもかかわらず(いや、だからこそか)自分の国に来る外国人には非常に厳しいわけである。そういう態度を見て、「何だお前らは」と感じる気持ちがあるから、そして実際にイギリスに入国してみて未だにこの国は「英国主義」の意識であると感じるからこの国の空気が嫌いなんだ。


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がしかし、この国は実に憎たらしいんである。ちゃんと分かっているんだ。良いも悪いも分かっている。確信犯でやっている。そう感じる。そして「良い」の部分が実に「良い」。ロンドンではロンドンフィルを聴いたけど、聴いてたまげた。ベルリンフィルと比べても遜色ないと思うほど圧倒的に上手かった。 

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道路は(オランダから入ったというのもあるけど)正直走りにくい。道も狭い。車優先の構造。しかし、南仏であったようにビービーとクラクションを鳴らされることもないし、追い抜きは速度を落とし距離をとって紳士的。

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出会うイギリス人も基本、皆良い人だった。ロンドンフィルを聴いた時も安いので立ち見だったのだけど、これなくなった友人のチケットを持っていた英国紳士のおじさんが「座っていいよ」と座らせてくれたりもした。



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大英博物館では世界中から強奪してかき集めた遺産の数々を堂々と展示して悪びれることなく見せびらかしているその様に「うわっ」となるけど、きっちりタダで入れるようになっている。「人類全体の遺産」であるからだ(でも英国が所有する)。パリのルーブルなんか15ユーロもとるぞ。


パルテノン神殿より連れ去られた彫刻。
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大英博物館の正門は古代ギリシャの神殿を真似しているけど、それも古代ギリシャが如何に人類に絶大な影響を残しているのかを理解してるからでしょう。


大英博物館
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イギリスに来て、やはりこの国は大陸のヨーロッパとは全然違うと感じた。
表現としては逆だけど、イギリスに来てからアメリカみたいだと思うことが何度もある。アメリカ人が元イギリス人というのがよく分かる。日本ではよく「欧米」と一括りにするけど、欧と米は全然違うと思うが、英と米は通じていると感じる。イギリス人をアメリカのような乾燥した広大な国土に住まわせるとアメリカ人みたいになるのか。なるほどな、と一人で納得していた。相当単純化しての見方ではあるけど。
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僕はニューヨークに訪れたことがないので、ただの勘だけどニューヨークとロンドンは近いような気がする。他の欧州の首都と比べたら、ロンドンが一番ニューヨークと雰囲気が近いんじゃないかな。ロンドンから「英国の伝統」をゴッソリ抜き取って現代的なビルディングにしたらニューヨークになりそうだ。もちろん実際のところは分からないが。
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秋の風景は今回訪れた欧州の中で一番良かった。
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ポーツマス。
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2週間は居るかなと思ったら不当なまでに高いポンドと雰囲気の合わなさで一週間で出たイギリス。
少し潔癖すぎやしないかというドイツやオランダと違いある種の寛容さがあった。ロンドンは雑多で色々なものがあり、それを求める人には「刺激的」な街であると思う。都会以外の場所も英国の文化や雰囲気に慣れたら、とても居心地が良いのだろうと思う。僕は「もう結構だ」と思ったので足早に出てしまったわけですが。


憎たらしいことに出会う人はみんな良い奴らなんだ。
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イギリスを後にして再び大陸へ。
次はフランスだ。


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プロフィール

染谷 裕太

Author:染谷 裕太
2012年6月カナダからスタートした自転車世界旅行をきっかけに始めたブログです。当初は単純な旅日記でしたが、現在は旅だけではなく日常も含めた様々な場面で自転車を楽しみ、その面白さを発見し、発信していきたいと思い書いています。

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