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Category: [その他]自転車旅あれこれ

Tags: 考え  

Community: テーマ-自転車旅行  ジャンル-旅行

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旅で思ったこと その一


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僕が自転車で旅をしている中で思ったことの一つに「過去を振り返る大切さ」というのがある。
人間は常に未来へ向かって今を生きているけれど、単に「今だけを生きる」のでは、それは刹那的な場当たり的な生き方にしかならない。喉元過ぎれば熱さ忘れる、というのでは折角の貴重な体験も、本当の意味で体験にはならず、ただの「良い思い出」で終わってしまう。

それを感じたキッカケとなった出来事があって、あれはよく覚えているのだけど、アメリカのモニュメントバレーに向かう途中のガソリンスタンドで休憩していた時のこと。向こうのGSは日本で言えばコンビニも兼ねている。何か食べ物か飲み物かを買おうとしてコンビニの中でうろついていると、白人の女性が話しかけてきた。僕が自転車に乗っていたのを見て興味を持ったらしく、世界一周の途中である事などを簡単に話した。そうしたらとても共感してくれて、「応援したい」と言ってコーラを奢ってくれた。このような話は旅話として、とてもよくある、実にありきたりな話だ。

でも、その出来事からだいぶ経ってから振り返ってみると、実は僕は凄いものをもらっていたんだ、と分かった。その時は、親切にされて、その心遣いが嬉しいというよりは「やった!タダでコーラ飲める!」という何とも即物的で俗っぽい感情が大きかった。それはまあ仕方のない部分もあったとは思う。走った後で喉が渇いていたのは事実で、しかも長期的な旅行で資金も限られている。タダで飲み食いできるなら、それは大変うれしいことだから。
しかし、その出来事が少し昔の話になって、ふとに振り返った時、目の前にコーラは無い。その時に感じていた喉の渇きもない。でも、あの女性が「応援したいの」と言ってくれた事はその人の柔らかい人柄や話し方が印象的だったので、よく覚えていた。こうなった時に初めて、コーラが飲めるだの何だのという俗っぽい感情が全く無い状態で、あの出来事を振り返ることが出来た。

僕が勝手にやりたいと思ってやっている事に対し、純粋に共感してくれてそれを応援してくれた。その感情は具体的にはコーラを奢るという行為によって示されたわけだけど、つまり僕はコーラを介して、その人からの僕に対するエールを受け取った、という事になる。そういった人間のとてもピュアな感情をもらったというのは、これはものすごい事だ。コーラよりも遥かに価値があり、喜ぶべきことだ。ただ残念ながらその時の僕は無料で飲めるコーラに魅了されていましたが。

旅の中で散々もらってきたけれど、その全てに、人から何かを貰うというのはそこに込められた気持ちを考えると、これはきっと自分が思う以上に凄いことであるというのを感じた。これを実感として感じられた。そうすると、次に同じような親切を受け取った時、そこで自分の中にやってくる感情には必ず違いが出てくる。
同じお礼の言葉を述べるにしても、「コーラ奢ってくれてありがとう」という意味なのか、それとも「あなたのその心遣いをとても嬉しく思います。ありがとう」という意味なのか。

こうして振り返り、そこからよく意味を汲みあげていくことで過去は初めて今に資するものとして活かされ、今と未来を良く生きることに繋がっていく。だからとても大事だと思った。
でも、逆に「過去に浸る」というのは今も未来も駄目にダメにするけど。
それこそ「今を生きろ」という話だ。問われるのは常に今だから。
あと過去を「無視する」または「歪曲する」のもダメですね。良い事も悪い事もちゃんと引き受けなければいけない。

世界一周も、その世界一周したという結果や、何ヶ国行った、何キロ走った、という分かりやすい数字や言葉(これらはみんな過去だけど)に価値があるんじゃない。それらの体験から何を掴みとるか。そしてそれをどう自分が生きる中に活かすか。それこそ最も関心を払うべきことだ。問題となるのは、これからの自分の行為と発言であり、つまりは実践ということだけど、それを下らない言い訳無しでやるのが僕の課題。

実践というのは旅とか関係なく日々やるものだけど、こうして考えをめぐらせた上でもう一度自転車で世界を走れるというのは、大変楽しみでもある。中身がどう変わるのか。記録として旅日記が残っているので結果がハッキリ見える。文章に加えて写真だから誤魔化しがきかないし。もし特に中身が変わっていなかったら、口先だけで全く成長の無い人間だということが明らかになる。

って考えるとヤベーなこれは(笑)

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comments
 
僕も何度か親切で物をもらったことありました。
ジュースから現金まで様々でしたが、嬉しいものですね。
そう滅多にあることでは無いので全て記憶しています。
ただ、たかるようなことはあってはならないと思います。
Re: タイトルなし 
荷物をつけて旅をすると沢山ものをもらいますよ(笑)
特に日本人は親切な人が多いです。必ずしも志に共感してというわけでなく、不憫に思って、という理由でくれる場合もありますけれど(笑) まあどんな形であれ、それらの体験から何を学ぶか、が大事ですね。

> 僕も何度か親切で物をもらったことありました。
> ジュースから現金まで様々でしたが、嬉しいものですね。
> そう滅多にあることでは無いので全て記憶しています。
> ただ、たかるようなことはあってはならないと思います。
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プロフィール

染谷 裕太

Author:染谷 裕太
2012年6月カナダからスタートした自転車世界旅行をきっかけに始めたブログです。当初は単純な旅日記でしたが、現在は旅だけではなく日常も含めた様々な場面で自転車を楽しみ、その面白さを発見し、発信していきたいと思い書いています。

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