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Category: [北中南米後一時帰国]再出発へ向けて道具選び

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Community: テーマ-自転車旅行  ジャンル-旅行

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軽量化 ストーブ編


旅に持っていくストーブといえばMSRのドラゴンフライやウィスパーライトインターナショナルなどに代表されるガソリンストーブが圧倒的に多い。


ウィスパーライトインターナショナル
AMGP1625.jpg


なぜガソリンストーブが選ばれるのか。
理由は単純で「燃料の入手性」という点に尽きる。自転車は道路を走る。道路は車も走る。車が走るなら必ず定期的にガソリンスタンドもある。燃料確保に関していえば、世界一周をする上でガソリンに敵うものはない。ガスでは手に入る場所がかなり限定されてしまい、探すのも面倒くさい。

でも、本当にガソリンストーブって必要か?
自炊といってもキャンプや野宿で作るものは限られる。大抵、主食は米かパスタでそれに簡単なおかずやソースを作る程度。それだけのことで重たく、嵩張る、そしてメンテナンスが必要なガソリンストーブが本当に必要なのか。

その疑問と、軽量化を考えて色々調べるうちにあるものに辿り着いた。

それがアルコールストーブ。



トランギアというメーカーのアルコールストーブ
DSC00818.jpg

読んで字のごとくアルコールが燃料。それ用のアルコールが必要なわけではなく、エタノールでも燃料になるので薬局なんかに行けば買えるので手に入れやすい。構造は簡単でストーブにアルコールを注いで火を点ける。それだけ。

写真で分かる通り機械的な部分が一切ないので、壊れることはまずないし、当然メンテナンスなど全く要らない。燃焼音も非常に静かでウィスパーライトよりもずっと小さい。

なにより圧倒的に小さく軽くなる。
ウィスパーライトの重量はスタッフサック込で431g。対してトランギアの本体のみの重量は69g。製品としては、本体に消化兼火力調整蓋と運搬用の蓋が付属されているので全て入れれば113gだけど、蓋は別に要らないので持っていかない。

ただアルコールストーブは本体だけでは使えず、ゴトクと風に非常に弱いため風防は必須になる。ゴトクは自転車のスポークで自作して16g。風防もウィスパーライトのものを加工して作ったものが23g。本体と合わせて108g。


スポークで作ったゴトク。
DSC00828.jpg



ここまででもかなりの軽量化だけど燃料ボトルまで含めて考えると、さらに差は大きくなる。
ガソリンストーブは必ず専用のボトルが必要で、MSR20ozボトルの場合重量は162g。アルコールの場合はガソリンほどの危険性もなく、仕組みもようは器に注ぐだけなので専用ボトルである必要もない。つまりペットボトルで十分ということ。ペットボトルの重さは500mlだと20~30gの間くらい。仮に30gとしたら132gの差。

合計すると455gの差になる。
ストーブ一つでこれほど軽くなるというのも驚きだな。


そして収納性に関しても差は歴然で、アルコールストーブとゴトク、風防あわせて全て鍋の中に入る。つまりウィスパーライト丸々一つ分バックが空くということだ。

このアルコールストーブにプラスして、というより同じくらいメインのものとして「焚火」を考えている。アメリカ大陸ではどちらかというと楽しみのためという意味合いが強かったけれど、次は状況を見て焚火とストーブを使い分けて燃料をうまくやり繰りしようと思う。二つを組み合わせればガソリンよりは劣るであろう燃料の入手性を補えるだろうし。


また飛行機輪行の際も不安がなくなる。
ガソリンストーブの燃料ボトルというのはボトル内が空でも一度使ってあるものは、場合によっては持ち込めない事がある。今の所、というかブエノスから日本に戻った時は大丈夫だったけど、もし破棄することになった場合、着いた先で探さなければいけない。


風防
DSC00829.jpg

あと旅の最後は日本だけど、日本では燃料ボトルに直接ガソリンを入れることができない。専用の携行缶じゃないと入れてくれないのでガソリンストーブのメリットが全くなくなってしまう。携行缶を持つか、ホワイトガソリンを手に入れるかすれば解決するけど、どちらにしてもガスやアルコールが簡単に手に入る国内においてガソリンはデメリットが目立つ。

まあ実際の所アルコールがどれほど手に入るのかは旅をしてみないと分からないけれど、一切のストーブを持たずに薪のみで旅をする人もいるし、無くても何とでもなるのでその辺は楽観的に考えている。

あとアルコールストーブの良い所。
それは「安い」って事。トランギアはアマゾンで2300円ほどで売っているし、ゴトクも買わずにスポークで作ればかなり安い。僕は余ったスポークで作ったから改めて金はかけていないし、近所の自転車屋さんで買ったとしてもママチャリ用の安いスポークなら100円くらいで足りるんじゃないかな。その辺は自転車屋さん次第だから確かではないけど。

デメリットとしては、風に弱い。寒さに弱い。火力が強くない(決して弱くはない)。基本的には火力調整できない。あとは意外と燃料が高く、燃費が悪い。といった感じか。複数人のキャンプの場合はお湯を沸かす(もしくは米を炊くだけ)ならまだしも、それ以上の料理だと使い勝手が悪く燃費の悪さが目立ってしまう。あくまでソロで、軽量コンパクトを求めるならの道具かな。

自転車旅行だとあまり選択肢として浮上してこない道具だけど、一人旅なら全然ありだと思います。むしろ簡単なキャンプ料理程度であれば大げさにガソリンストーブを持つ必要はない。壊れることもまずないし。

軽量化は目的ではなく、軽くすることで楽に旅をすることでもない。
身軽になり余計なものを無くし、よりアグレッシブに旅をするためにすることだ。登山のウルトラライトもそれ自体が目的なのではなく、「山を楽しむ」という本来の目的をより適える為のものだ。僕がやろうとしている軽量化も同じ。「旅を楽しむ」 そのために必要なものしか持たない。それだけのことである。



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comments
 
最近は山歩きの世界でも「ウルトラライトキャンプ」だとかいってアルコールストーブが再注目されていますね。僕も野外でコーヒーを飲む時は持っていきます。ただやはり調理となると火力がものたりない気はします。

色々と軽量化考えられてますね。僕はまだ世界での経験がないのでいらないものを持ちすぎて苦労するんじゃないかと思います^^;
Re: タイトルなし 
確かに最近の山系雑誌は頻繁に「ウルトラライト」の特集組んでますよね。
弱点も多いアルコールストーブですが、焚火と加熱無しでも食えるものと組み合わせれば全然問題にはならないだろうと予想しています。

どのレベルのものがあれば十分かというのは実際やらないと分からないですからね。大抵最初はみんな余分な荷物が多くなります(笑)


> 最近は山歩きの世界でも「ウルトラライトキャンプ」だとかいってアルコールストーブが再注目されていますね。僕も野外でコーヒーを飲む時は持っていきます。ただやはり調理となると火力がものたりない気はします。
>
> 色々と軽量化考えられてますね。僕はまだ世界での経験がないのでいらないものを持ちすぎて苦労するんじゃないかと思います^^;
 
おおお~新しいトップ絵、しびれました。南米ですよね?今の僕にはレベルが高すぎますが、いつか必ず走りたい場所です。

焚火、憧れますね。旅っぽいから、雰囲気がイイからという理由だけでなく、必要だからする、というのがカッコイイですね。
焚火する時に染谷さんが気をつけてることってありますか?後始末は大切かと思いますが、水をかけると後が汚くなるから燃やしきるのが良いとアウトドア雑誌に書いてるの見たことあります。
Re: タイトルなし 
正解!南米のボリビアです。最も印象に残った宝石の道ですね。

焚火でなにより気を付けるのは後始末よりも「燃え広がらない場所でやること」と「燃え広がらないようにすること」です。焚火程度ならいつでも消せますが火が大きくなったらどうしようもありませんから。
消すのは基本的に水は使わないです。水は貴重品ですから。ご飯作って、食べて少しゆっくりすればほとんど燃え尽きてますしね。



> おおお~新しいトップ絵、しびれました。南米ですよね?今の僕にはレベルが高すぎますが、いつか必ず走りたい場所です。
>
> 焚火、憧れますね。旅っぽいから、雰囲気がイイからという理由だけでなく、必要だからする、というのがカッコイイですね。
> 焚火する時に染谷さんが気をつけてることってありますか?後始末は大切かと思いますが、水をかけると後が汚くなるから燃やしきるのが良いとアウトドア雑誌に書いてるの見たことあります。
 
アルコールストーブ一本で行きますか?僕は、アルパインでであった夫婦で回っているサイクリストに出会いましてその人もアルコールストーブで調理してて、コンパクトで軽量、「マジ、いいっすねこれ」って言ったとこですwそんでメーカーはトランギアっていって日本製よと紹介してもらいました。ドラゴンフライはでかいしうるさいしなので、どうしようか迷ってるとこです。アドバイスお願いします。
Re: タイトルなし 
キャンプ(野宿)で作るものを考えたらアルコールで十分だと僕は思います。
ガソリンやガスストーブよりも調理に時間はかかりますが、そんなに急いで作る必要もないですし、むしろゆったりとした時間を楽しむ方が旅には合いますしね。
交告さんが出会ったように、実際にそれで旅をする人もいますし、軽量化を考えるのであれば思い切ってアルコール一本にするのは有りだと思いますよ。ガソリンストーブの面倒くさいメンテナンスからも解放されますしね(笑)

 
前回、2007年のユーラシア大陸横断は、トランギアのスピリットバーナーで旅しました。世界どこでも薬局があれば、消毒用エタノールは売っているので、燃料の入手には問題ないと思います。
が、
結局なぜアルコールバーナーをやめたのかといえば、やっぱり低温下での燃料の消費量でしょうか…。待てども待てども水が沸騰しませんでしたし…。結局トルコでガスストーブを買ったんですが。
なので、アフリカや他の大陸でも夏期に旅している分には問題ないんですが、ちょっと寒くなってくると結構キツイです。
あともう一点。先ほど消毒用アルコール、という話しましたが、エチルアルコールは売っていても、メチルアルコールはなかなか見かけません。民間ではあまり使わないものなので。ご存知のように、メチルのほうが燃焼力があるので、純粋に燃料として使うならメチルがいいんですが。
Re: タイトルなし 
なるほど。低温にはかなり弱いんですね。
ヨーロッパは夏、アフリカも秋から走り始めて赤道をまたぐので大丈夫だと思いますが、問題になるとしたらユーラシアか・・・。まあその辺は焚火するなり携行する食料を選ぶなり工夫して乗り切りろうと思います。目標はフロントのサイドバック、フロントバックなし、なので(笑)

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プロフィール

染谷 裕太

Author:染谷 裕太
2012年6月カナダからスタートした自転車世界旅行をきっかけに始めたブログです。当初は単純な旅日記でしたが、現在は旅だけではなく日常も含めた様々な場面で自転車を楽しみ、その面白さを発見し、発信していきたいと思い書いています。

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