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愉しい自転車&生活

2016年02月23日 の記事一覧

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Category: [アフリカ]スーダン

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Community: テーマ-自転車旅行  ジャンル-旅行

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アフリカの心


2016年1月27日

マダニという大きめの街に着くとブルーナイルを渡る。この先、ハルツームでホワイトナイルと交わってナイル本流となる。
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スーダンという国は、エジプトと同じくイスラム教の国だけど、エジプトより世俗化が遅れているので決まりがより強く守られている。礼拝をする人も多いし、酒や豚肉も売っていない。そして、女性が表に出て経済活動をすることが極めて稀でもある。ハルツームの近代的なモールなどではさすがに女性の社会進出があるけど、それ以外の場所だとせいぜい路上でシャイ(紅茶)を入れて商売をする程度。基本的に社会に出て働くのは男だ。途中で立ち寄った集落などで見事に男しかいないというのもよくある光景。そういう国なので、露店でシャイを売っている女性を見かけても正直あまり楽しそうにも見えなかった。


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そういう社会だったから、ハルツームを出て2日目、夕暮れ時に入った小さな町の小さな食堂が女の人達だけでやっていたので「へ~こういうとこもあるんだと」少し珍しく思ったわけだ。ワラで作られた食堂で、お茶して、イスラム圏の人がよく吸う水タバコを吸って、賑やかに談笑して、それは別にふつうの光景だけどそれを外で見ることはなかったから、堅苦しい社会のなかでも、ああちゃんとこうやって楽しくやっているのかと何だか少し安心した。

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中には一番年配と思われるボスみたいなおばちゃんと、他に3人くらいの女の人がいて、こちらはアラビア語がダメなので身振り手振りで「何か食べたい」というのをアピールすると、一個一個鍋を開けて「これはホニャララ!」「こっちはナントカ!」と見せてくれる。金額もアラビア語で言われても分からないから、紙幣を見せて「これは20ポンド、こっちは30ポンド」と、一応丁寧なんだが、それを感じさせないほど非常に豪快な調子で教えてくれる。とりあえず20ポンドのジャガイモを煮込んだものを頼んでみたんだけど、冷え切っていたけど味は確かだった。腹も減っていたので黙々と食べて、3つあったパンも食べ切ろうかという所で、ボン!と追加のパンが皿に投げられた。既におなか一杯なんですけど・・・。


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そして、食べてお金も払った後に「コーヒー飲む?」と言われた。食事の代金で細かいお金は全部使ってしまったので、高額紙幣で数ポンドのコーヒー飲むのもなと思ったけど(こっちは日本みたいにお釣りが潤沢じゃない)、「飲む?飲んでいきな!?」みたいな勢いなので一杯飲んでくことにした。結局、そのコーヒーは好意で無料だった。


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それと、僕が食べている最中に物乞いの中年男性がきて、おばちゃんはそれをもの凄い剣幕で追っ払っていたんだけど、でもあとでちゃっかりサンドイッチを作ってあげていた、という一幕もあった。


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僕があの食堂で味わった全てに、ズドン、とアフリカの大地に直接繋がったような優しさがあるように思った。スーダン人やアフリカ人という枠を超えて、僕はあそこでアフリカの心に触れたような気がした。


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もしかしたら、何かのタイミングでこの大陸には泣かされそうだ。アフリカという大陸は、僕に、僕自身の心を見るように、それもハッキリと眼をそらさずに見るように言ってるかのようだ。言葉は理解できなくても、心のこもった言葉や表情、眼でやりとりすること。コミュニケーションというのは心と心の交流なんだという当然のことを体現しているのが彼、彼女たちなんだと思った。


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プロフィール

染谷 裕太

Author:染谷 裕太
2012年6月カナダからスタートした自転車世界旅行をきっかけに始めたブログです。当初は単純な旅日記でしたが、現在は旅だけではなく日常も含めた様々な場面で自転車を楽しみ、その面白さを発見し、発信していきたいと思い書いています。

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