愉しい自転車&生活

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Category: [その他]自転車旅あれこれ

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シングルスピードマウンテンバイクでの自転車旅行についての感想


6月の半ばから7月の初旬まで、シングルスピード仕様のクランパスでバイクパッキングツーリングをしたので、その事について簡単に感想をまとめておこうと思います。

まず簡単にクランパスの仕様を。

フレーム サーリークランパス
ホイール リム-mulefut ハブ-フロントXT、リアXTR スポーク-サピムLEADER
タイヤ パナレーサー FATBニンブル 29×3.0
ハンドル サルサ ベント2バー (23度)
グリップ エルゴンGP1
ステム 不明
ブレーキ AVID BB7
サドル ファブリックline
シートポスト トムソンエリート
クランク スラムGX1400(ダイレクトマウントに換装)
ペダル ストレートラインAMPペダル
フレームバッグ レベレイトデザイン
サドルバッグ アマゾンで買った4000円くらいの


ギアはフロント34T、リア21T。バッグなどを全て外した車体だけの重量で11.8㎏ほど。
これにフレームバッグ、サドルバッグ、トップチューブバッグを装着。ハンドルバーにマットとシェルターをヒモで縛りつけていた。

こう見ると結構良いパーツを使っている。
僕は旅に高級パーツは必要ないと何度か書いてますが、それにもかかわらず、なぜXTRやらストレートラインやらトムソンやらを使っているのかですが、それは軽くするためです。それ以外の理由はない。これが、4サイドのフルパッキングだったら、高級パーツを使ってまで車体を軽くする必要は全くありません。そんなことをしても無意味です。フルパッキングの自転車なんか、タイヤ交換して一本あたり200g程度重くなっても違いが殆ど分からないくらいですし。重さよりも太くなった(太いものに交換した)ことでの安定感の違いの方が如実に感じとれる。ただ、今回は「軽装備」で、MTB本来の運動性能を少なからず発揮させようとしていたため、軽くすることには大きな意味がある(もちろん、だからといって「過剰な軽量化」には意味がありませんが)。
特に今回は旅で使うため、軽さよりも快適性に重点が置かれる部分もあった。例えば、サルサのバックスイープが大きいハンドルや、エルゴングリップなど。これらは決して軽くない、というか重いですが、それだけの効果がある。リムも35㎜幅くらいのものにすれば軽くなりますが、35mmと50mm(mulefutは外幅50㎜、内幅45㎜)では足腰の強さが全然違ってしまうので、これも軽量化の為に換えることはできない。



シングルスピードでの旅行について
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これは「思ったよりも普通」だったというのが正直な所。シングルで峠を越えるとなると、厳しいものを想像されるかもしれませんが、案外上れます(もちろんギア比による)。

そして、思ったよりも何とかなると感じたと同時に、普段「いかに変速に頼りすぎているか」ということも感じた。変速があるのに頼らないのは、ただの阿呆ですが、頼っているではなく、頼り過ぎている。

もう少し詳しく書いていきます。頼り過ぎていると書きましたが、もし自転車がフルパッキングの場合はその「頼り過ぎ」が正しい走り方であると思う。なぜならば桁違いに自転車が重いから。

今回、自転車と荷物合わせて20㎏程度でしたが、これはフルパッキング(4サイド)の荷物だけの重さと同じか、それよりも軽いくらいの重量になる。フルパッキングの場合、相当軽くても総重量で30㎏はあるでしょう。おそらくそんな人は稀で、大抵は40前後から50㎏だと思う。荷物が多い人は常時60㎏以上もいるでしょう。そういう自転車の場合、サドルにしっかりと座り、なるべく自転車本体は振らずに淡々とペダルを回す以外に走り方がない。お尻を上げて立ちこぎ?もちろんそれはやれますが、あまりに非効率で消耗が激しく、自転車にも負担をかけてしまう。自転車が壊れる要因は様々で、どんなに上手に乗っていても壊れる時は壊れますが、乗り方が雑な人ほどよく壊すのは間違いないことです。


では、装備が軽量なら?この場合は話が異なる。
これは今回気付かされたけど、本当に色々な走り方がある。たった一つのギアしかなくても、というか一つのギアしかないからこそ、走り方(ペダルの回し方や身体の使い方)の方に変化が求められる。

例えばペダルの踏み位置。ふつう母指球のあたりと言われますが、今回の旅では上りの中のかなりの時間、母指球よりももっと土踏まずに近い位置で踏み込んでいた。そうすることで何が変わるかというと、通常よりも臀部(おしり)の筋肉がより使われるようになる。最も酷使する太ももの負担を軽くできるし、また、土踏まずに近い位置で踏むことで、踏み込みのパワーが足首の関節に吸収されにくくもなる。

ただし、土踏まずに近い位置で踏めば足首の柔軟な動きが阻害されて、速く回すことが出来なくなるので、平地では全く使えません。シングルスピードの上りにおいてはペダルの回転数が非常に遅くなるので、足首が多少動かしにくかろうが大した問題にはならない。

あとは自転車の振り方とか身体の振り方とか色々とやりましたが、長くなるので割愛。兎に角、一般的に駄目と言われる乗り方が、必ずしも駄目ではなく、そういう「常識」は基本ギア付き自転車においての話だなというのが、シングルで走って感じたことだった。

シングルの乗り方をそのままギア付きに当てはめるわけにはいきませんが、実は変速せずに走ってしまった方が楽な場面でも、下手に変速して逆に損しているというのは普通にあることだと思う。ペダルの回し方、身体の使い方も、シングルの乗り方を知れば、確実にギア付きの自転車においてもプラスになると思います。

といったように、シングルスピードでの旅はとても新鮮で勉強になったのだけど、では海外もシングルで旅をするかというと、これは「NO」だなと思った。シングルにはシングルの面白さがあるが、基本的にはギア付きの方が「楽しみの幅」が広いと思う。

例えば今回のシングル旅行では、平地だと90回転くらい回して時速20㎞でしたが、正直ね、こんなん本当に面倒くさいですよ。利根川沿いのずーっと平坦な百数十キロを、ずっと常にシャカシャカとペダルを回してないとならない。しかもペダルが軽いので、どうしてもサドルに体重が多くかかり、お尻への負担も大きくなる。ではギア比が重かったら良かったのかというと、そしたら上りが全然上れなくなってしまう。

また、これはより根本的なことだけど、クランパスという自転車の特徴は、なんといってもあの巨大なタイヤホイールにある。その大きさを活かした「速さ」や「安定感」、「走破性」がクランパスの強さ(面白さ)だ。もちろん速さというのは舗装路を速く走るための「速さ」ではありませんが、舗装、未舗装含め、ギアがあった方が最大限クランパスを活かせると感じた。

デカいホイールのパワーはむしろシングルでこそ強みになるとも言えるので、デカいホイールだからギア付きの方が良い、とは結論できないのですが、そもそも、シングルというのは基本的に空荷で、かつ単発のライドでこそ十分に楽しめるものであると思う。その日だけ走るのと、明日も、その次の日も、またその次の日も走らなければならない長丁場の旅では、走りの思い切りが全く違ってしまう。そして、その思い切って走れるという点にこそシングルを楽しむポイントがあるように思った。

もしシングルにするなら、クランパスよりもトロール(旧型)の方が間違いなく向いていると思います。トロールという自転車自体、ジオメトリーが1×1(サーリーが最初に作った自転車でフルリジットのシングルスピードMTB)の写しなので、当然といえばそうかもしれないが、街中で乗っていてもトロールの方がシングルスピードとしては間違いなく面白い。クランパスは純オフロードバイクという感じだけど、トロールはストリートバイクのような趣きがある。と思ったら、サーリーのHPにも(トロールでなく1×1の説明欄にですが)、「オフロードバイクと同じくらい良いストリートバイクに仕上げることができる」と書いてあった。

まとめると、クランパスという巨大な自転車の性能を最大限に発揮するにはギアが必要だなというのが実感。ただトロールの場合は、ストリートバイクとしても大変な魅力があり、シングルによる単純化でとても面白くなる。別にクランパスがシングルにしたら悪くなるわけではありませんが。

旅でもコースや日数次第ではシングルでも面白いと思いますが、長丁場であったり上りが多い場合はやはり自転車に乗れる時間が多く、走破できる地形が多い方が楽しみの幅は広いでしょう。


バイクパッキングについて
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もう一つ、バイクパッキングについての感想です。僕もたった一回やっただけですが、まずフルキャリアのツーリングとは完全に別物だと思った。どちらが良い悪いはなく、どちらが時代遅れとか最新とかもなく、別のもの。

4サイドバッグの積載力たるやそれは凄まじいもので、旅行に必要なものから必要のないものまで、本当に色々なものが運べてしまう。自分の思うままに荷物を積んで楽しむ。楽器を積んでもいいし、酒が好きならビールでもワインでも運べばよし、釣り竿、サッカーボール、花火、本、調味料や鍋を揃え自炊にこだわるのもよい。好きなものを持って好きなように旅して楽しむ。この余裕がフルキャリアのツーリングを楽しくさせる。このスタイルの場合、中途半端な軽量化をしてもほぼ意味がありません(焼け石に水)。切り詰めた装備ではなく、余裕をもった装備で挑むことで、旅もよい意味で力が抜ける(その分ペダルにこめる力は増えるかもしれないが)。


一方で、そういった余裕がバイクパッキングには一切ない。
逆に衣食住走の本当に核となる物だけを持ち、自転車の走行性能の犠牲を極力少なくする。そうすることで走れるフィールドが広がり、走り自体も大きく変わり、ライディングそのものが面白くなる。フルパッキングだと自転車の運動性能なんてものは殆ど消え去ってしまうので、そういう意味での面白さが全然ない。しかし、もし旅を超軽装備で走れるのなら、そういった部分も楽しめる。というより、そういったところを楽しむために超軽装備で旅をするわけです。荷物を自転車の運動性能が発揮される程度の重量に抑え、走りを楽しむ。逆に、それ以外の部分には一定の犠牲を必要とします。

というように、二つのスタイルでは楽しむポイントが明らかに異なっている。だから、どちらが良いかと問うのはナンセンス。むしろ、これだけバイクパッキングが盛んに取り上げられるのであれば、逆にフルキャリアのツーリングの魅力もハッキリしてくると思うんだけど。そういう話は聞ききませんね。


ちなみに、もし初心者で旅をしてみたいという人の場合、僕の意見ですが、まずはキャリアを付けてのツーリングがよいと思う。何故ならば、やはり荷物を絞るためにはそれなりの経験が必要だから。経験がないのにバイクパッキングをすれば、重量級バイクパッキングという恐ろしく中途半端な事態になってしまう恐れがある。
もちろん、玄人の持ち物をコピーすれば軽くできますが、その道具の取捨選択の背後には沢山の経験があり、それを形だけ真似をしても、その意味までは掴めません。道具だって使いこなせないでしょう。自分の旅に何が必要かも必要でないかも分からないし、どのくらいの水や食料でどの程度走れるかも分からないのに、荷物を削ることは出来ませんから、まず一度、思うままに荷物を積んで旅行するのが良いんじゃないかな、と思うわけです。積載力に余裕があった方が、予備の食料とか水とか気兼ねなく積めて安心だし。とはいえ、最初からハッキリとこっちをやりたいと決まっているならば、それはそれでやればよいと思います。あえて別の事をする必要はない。



最後、まとめ。
今回シングルで楽しめたのは、本当に荷物が少ないからこそでした。4サイドではとても無理。いや、やってもいいけど、峠は全押しを覚悟する必要がある。

ただ、シングルも道のりと荷物量次第では十分にありだと思った。
旅行で使う場合、シングルの利点と言えるのは、軽さと整備の簡単さ、トラブルへの強さに(シングルなら木の枝がディレイラ―に絡むことなどありえない)、選択がない分、走りも頭の中もスッキリすることかなと思う。とりわけトラブルに強いという点はオフロード走る時なんかにはかなり心強い。

それと、峠越え時の達成感などはハッキリ言って大して変わらなかった。自転車との一体感も、シングルである事よりも長期間の乗り込みやポジションが合っているかといった要素の方が遥かに大きい。

結論としては、やはり持久的な走り方よりも、瞬発的な思い切りの良い走りが出来ることでシングルスピードの面白さは最大限発揮されると思うので、荷物を積んだり、何週間というロングツーリングにおいては、ギア付きがベターだなと。というわけで、海外はギア付きで行くと思います。がしかし、このシングルスピード旅行で得た事を活かした形での多段ギアで行くと思います。詳しくはやってみてから書こうと思います。

以上、感想でした。


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フンボルトの冒険


最近「フンボルトの冒険」という本を購入した。

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まだフランス革命の前後という時代、狂ったような情熱でもって南米を探検したフンボルト。
フンボルトは学者、科学者、冒険家、そのいずれでもあり、いずれでもなかった。鉱物、植物、動物、気象、天文・・・自然のあらゆることに興味をもった。というより、フンボルトにとってそれらは決してバラバラの別の分野ではなく、全体との関係の中で初めて意味を成す「一つの自然」だった。フンボルトが知りたいのは、個別分野での分類や研究ではなく、それらがどう相互に関連しあい、繋がっているのかだった。細部を観察する顕微鏡のような眼と、絶えずそれを自然全体との関係の中で捉えようとする巨視的な眼、そして人並み外れた熱意と頭脳が、あらゆる分野を横断させ、地球は一つの生命であるという独自の自然観に到達させたのだった。

いまは南米旅行なんて簡単ですが、スペインの植民地であった当時は外国人が南米に行くのは非常に難しかったらしく、またインフラも現代とは比べ物にならないのは想像するまでもない。ただそこに行くだけで大変なのに、さらにそこで誰にもできないような調査をし、そこから時代に先んじる自然観を提示した。そればかりではなく、人間の活動が自然の循環を断ち切り、深刻な環境破壊をもたらすこと、奴隷制度や植民地支配への批判、植民地政策による単一栽培と商品作物の栽培が豊かな大地を搾取し、住民達は自分らの食べるものすら作ることができず、中南米が貧困と依存に陥る(陥っている)ことなども指摘した。フンボルトは自然と科学に強烈な関心を持ったが、ただそれにしか興味が無いような人間ではなかった。というより、フンボルトにとっては人間も自然の一部だったのだろうと思う。偏見や宗教的観念にとらわれずに、人間も自然の一部としてそのまま見ているからこそ、環境破壊の愚かさや人種差別の馬鹿馬鹿しさを強く感じたのだろうと思う。

地球規模で自然環境を捉えるのは今日では当たり前(地球温暖化とか)ですが、それは知らずの内にフンボルトが提示した見方を踏襲しているということになるわけです。しかし、もしかしたら現代では、益々細分化された学問の影響とフンボルト的視点が「常識」となりすぎてしまっているが故に、逆に全体の関連の中で捉える想像力を欠いているかもしれないし、そういう想像力を働かせてすらいないかもしれない。フンボルトは自然を理解するには想像力が必要だと言ったにもかかわらず。そういう意味で、この本でフンボルトを再発見することは現代に有用なのだと思う。フンボルトという過去の人間の伝記が「今」欧米メディアで評価されるのは、やはり「今」求められているものがこの本にあるのでしょう。

と、ここまで書いておいて実はまだ半分しか読んでないというね。
しかし、こんなの読んだらまた南米に行きたくなるな。ただでさえ旅の最後に南米再訪は僕の中で断然アリなのに。


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サドルとかハンドルとかメーターとかの感想(ヨーロッパ、アフリカ編)


リクエストがありましたので、感想を書いておきます。


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まずハンドル。
ヨーロッパ、アフリカではプロムナードバーを使いましたが、これは、もちろん狙いがあった。本来、その土地の空気をよく感受するために自転車を使っているにもかかわらず、一日の距離をこなすことに追われ、目的地にたどり着くことや、先の街に着くことにとらわれ、目の前にある風景、今いる空間をなおざりにしてはいないか。そういう疑問をもっていたから、だからあえて速度を落とし、もっとリラックスして周りをよく見ることができるような自転車にしたいと思い、プロムナードバーを選んだ。

結果は、方向性は間違っていなかったと思う。しかし、荷物を積載した長距離、長期間のツーリングにおいて、グリップポジションが一つしかないというのは、やっぱり駄目。体幹などの胴体部分や首などについては、かなり楽だったのだけど、手の平と前腕に局所的に負担がかかって、そこがストレスになっていた。さらに言えば使っているグリップも良くなかった。素直にエルゴンあたりを使っていれば大分違ったかもしれない。アフリカの途中でバタフライハンドルを探し始めたのは、そういった理由だった。まあ、結局途中で日本に戻ったのでその必要もなくなったのですが。

ちなみに、いまロングホールトラッカーにバタフライハンドルを入れているのだけど、良いです。荷物を積んで長距離走ったわけではないが、左右に加えて上下方向にも持つ部分が散らばっているので、色々握れて何だか面白い。次に同じようなツーリングするならバタフライハンドルにするな、と思う。



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次にサドル。
これはプロムナード化に伴っての選択ですが、これは良かった。プロムナードバーとの相性はピッタリ。ただし、今更だけど、トロールにつける組み合わせではないよなと。だったらロングホールトラッカーの方がまだ合うと思います。ただ、トロールはシート角73度だからまだしも、ロングホールトラッカーなんかは僕が乗っているサイズ(50)は74度あるので、B67だとサドルの後退幅が足りなくてポジションが出ない。かなりオフセット量の多いシートポストが必要。

今回ばね入りサドルを試したけれど、重量さえ気にならなければ、乗り心地は間違いなく良いです。B67はかなりドカっと座るタイプのサドルだから、一般的にはフライヤーなどで良いと思う。ただペダリングの時にバネの音がするので、気になる人は気になるかもしれない。

ちなみに、次の旅では車体自体の軽量化もする必要があるのでブルックスは使いません。革ではない普通の現代的サドルを使います。


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最後メーターについて。
メーターはですね、はっきり言って要らない。無くて困ったと思ったことは一回も無い。個人的には余計な情報だと思っているので、無い方が僕にとっては良いのだけど、もちろん好き好きなので付けることを否定はしない。そんな事にこれが正しいとか正解とか、結論だすのおかしいし。

僕は、数字を基準にするのではなくて、自分が走って気持ち良い速度で走り、今日はこのくらいにしようと満足する距離まで走れればよいと思っている。そこで数字が見えてしまうと、それに引っ張られて、数字が大きい事が快感になる。そういう意識になってしまう。自転車の面白さって全然そこじゃないし、と思うので、だから持っていた自転車全部のメーターを外した。そしてその方が、気分いいぜ、と思ったのです。

でも、無しで走る場合でも一度メーターを付けて走り、距離感覚とスピード感覚を数字とリンクさせておくのは、旅をするためには良いことだと思います。別にコンピューターのように正確である必要はないので、体感速度と数字をある程度結び付けられていれば、走るに十分な計算はできますので。

と言いつつも、実はいま一個メーター買おうと思っていたりする。一応理由はちゃんとあってタイヤが何キロ持つのか耐久性を計りたいのです。旅中はどっちにしろメーターは付けないのだけど、どの程度の距離を走れるのかを把握しておけば、スペアの必要性や、現地で手に入れるタイミングといった計画が立てやすい。次の旅ではマラソンタイヤを使わないので、出る前に計って把握しておきたいなと思って。あと、オフロードを走る場合、舗装路とは速度感が異なるので、その辺も少し知りたいのもある。次の記事あたりで書こうと思いますが、次はオフロード中心で行くので。

といった感じで、以上簡単に感想でございました。


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西ヨーロッパ野宿事情


まだドイツが終わったばかりというところですが、ドイツ、オランダ、イギリス、フランスの野宿事情などのまとめ。

まず前提として、僕は基本的に街中では野宿をしません。街を外れていても誰か来そうな場所では基本しない(例えば工事の土砂が置いてある場所とか畑とか)。自転車旅行者も色々で、普通に街中とかで張ったりする人もいるので、当然そういった人とは評価が異なってくると思います。僕が好むのは森などの隠れられる場所。なおかつ綺麗な場所が良い。ここで言う「綺麗」は路面がフラットで、侵入しやすく出やすい、地面が乾いてる(これは前後の天候で左右されるが)、草ボーボーとかではない、というような意味。要するに、侵入も張るのも撤収も簡単であるということ。

その点からいうとドイツという国は素晴らしい。スーパーイージー。ドイツでその日の寝る場所を気にかけたことはない。簡単に見つかるからだ。

東ドイツは森の中で張ることが多かった。
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ドレスデンではエルベ川沿い。実は街中だけど。
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ライン川に出てからはライン川沿い。
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次のオランダだけど、ドイツよりもずっと隙が少ない。小さな国で殆ど人の手が入っているので橋の下とか、茂みの中とか何だか微妙な場所ばかりであった。オランダでは完璧な自転車道があるので川から離れて標識に従っていたけど、川沿いもドイツよりは張り難そうだった。思い返してみれば大して良い場所でもなかったので野宿した場所の写真も撮っていないな。ついでに風車も撮っていなかった。風車撮ったところで、どうということもないけど。

代わりに、この旅で初めてウォームシャワーを利用した。

ロッテルダムで初ウォームシャワー。ホストの方の家からの眺め。
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ホストのArjen。本当にナイスガイ。
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デン・ハーグで泊めてもらったCoby。
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美術の先生をやっていたらしい。素敵な家だった。
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ウォームシャワーでは予定を組まないといけないのと、自分から「泊めてください」とお願いする(しかも見ず知らずの人に)ので、抵抗のある人もいるだろうが、利用すべきである(特にヨーロッパ)と思った。僕も「どうなの」と思っていたが、利用してみると楽しく、その国の人の素の生活も見え、街で少し話かけられた程度では聞けないことも聞ける。しかも、タダで泊まれてディナーまであるのだから、それはもう凄いんである。

ただ、やはり先の日程を決めなければいけないのと、事前のやりとりがあるので、基本的にパリやロンドンやといった大都市で利用していた。その辺のさじ加減は人によるだろうけど、1日30㎞とかでも平気で走行を終わらせる今の僕の走り方ではやはり使いづらいので最近は使っていない。

まあ使う使わないは自由だけど、一回くらいは利用してみても損はないと思います。



次のイギリスも野宿はやりづらい。オランダ以上にやりづらいと思った。
というか、僕はイギリスが好きじゃない。嫌いとまでは言わないが、かなり「嫌い」よりの「好きじゃない」だ。出会ったイギリス人はみな良い人だったけど、そういう個別の出会いとは別に、国の雰囲気、空気が嫌い。あ、嫌いって言っちゃった。でもイングランドの田舎の風景なんかには感動したりしたので、良い悪い両方の感情が混ざって一口にどっちとは言いにくい国。イギリスでもウォームシャワーは利用して、入国した日と、ロンドンで一日。ロンドンは2泊したけど1泊はホステル、それ以外はキャンプ場1回、あと野宿2回かな。多分6泊しかしてないはず。肌に合わな過ぎて速攻出たかったので。
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そしてフランスだけど、野宿に関しては場所はあるけど、ドイツのが見つけやすい。
フランスは農業の国なので畑が多すぎる。川沿いはセーヌ川沿いは駄目。スペースがない。ローヌ川はまだよいが、それよりもフランスの場合は川から離れた方が場所が見つかりやすいと思う。

何だかんだちゃんとあるので、ドイツが簡単すぎただけの話かもしれない。
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パリではウォームシャワー。ホストのファビアンさんは日本語が少しできる。
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セザンヌの生地、エクス=アン=プロバンスではキャンプ場を探している途中に声をかけられた方の家に泊めてもらった。
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という感じで、ヨーロッパでは人の助けをかりながら、のんびりと走っている。
基本的にホテルとかホステルに泊まらないのでその辺の宿泊事情は分からないのだけど、この間マルセイユでドアに貼ってあった値段を見たら、ボロそうなホテルが30ユーロだった。雹が降ってきたあと、野宿するのを挫けそうになり、チラっと見た。一番安かったのはベルリンで10ユーロくらいだったかな。イギリスは阿保みたいなポンド高なので問題外。無理。


キャンプ場に関して書き忘れていたけど、ドイツの場合、東は良い。西は駄目。5、6回しか泊まっていないのであまり当てにならないのだけど、総じて東のが安く、設備も良かった。西(ライン川沿い)は高いわりにWi-Fi無しとか、ホットシャワー有料とかで微妙。オランダはキャンプ場に泊まったのは2回だけなので何とも。とりあえず一つは高かった。もう一つはアムステルダムだったけど、10ユーロ。アムステルダムは週末になると宿が高騰するのでキャンプ場が安い。というかアムステルダムこそウォームシャワーを利用すべき街じゃないかと思う。
イギリスも高いんじゃないかな。一回しか泊まっていないけど、10月の終わり近くでハイシーズンの値段だったので「は?」と思ったのはよく覚えている。こんな曇天と雨ばかりの季節が何でハイなのかと。
フランスはもう一ヵ月いるが、宿泊代というものを払ったのはたった2回(キャンプ場)で、全然そういう場所に泊まっていないので分からん。11月になると閉まっているキャンプ場が多いし。ただ非常に多いので探すのはさほど困らないでしょう。


ちなみに気温だけど、ドイツは9月から10月後半、オランダは10月後半、イギリスは10月後半から11月初旬、フランスは11月初旬から中旬を北部、11月中旬から後半を南部という感じの日程で、一番冷えたのは最近(11月後半)の南仏で、テントや水たまりが凍っていたのでマイナスはいっていた。テント内部の気温が3度というのが最低。大抵テント内は10度くらいある。まあヨーロッパも上記の時期なら特に問題はないということ。
ただ、やはり走るなら夏にすべきである。ドイツはぎりぎりだったけど、オランダ、イギリスはとにかく晴れない。曇りと雨ばかり。フランスも南部に行けば11月でも晴れは多いが、風が強くて大変。東進、南下なら追い風だけど西進、北上は基本向かい風になる。夏は夏で別の苦労があるだろうけど、天候の良さには代えがたい。


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自転車乗り比べ


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ちょっと面白そうだな~と思って、働いている時に買ったフレームとコンポだけで70万はするカーボンのロードバイクと、旅用に組んで旅用に調整中の鉄フレーム(フレーム、パーツ全部で15万くらい)を乗り比べてみた。



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まずしばらく乗っていなかったロードバイクに久々に乗ってみると、その軽さに感動した。スピードを出さないと意味がない自転車なので手賀沼のサイクリングロードで走ったのだけど、自分の発揮した筋力や持久力が余すことなく「速度」として変換される。これは確かに自転車として一つの突き詰められた形であって、速度というハッキリ分かる形で自分の力が見えるので、ある種の快感を伴う。よく自転車乗りが自虐的に、そしてどこか嬉しげに自分らのことを「マゾ」だというけれど、あんな前傾で苦しい思いしてスピードを求めるなんて、ロードバイクが好きな人は確かにマゾだと思う。そして自己陶酔、つまりナルシスト的な気質もあるように思う。「こんなに速く走ってる俺すげぇ!」みたいな。何というかある種麻薬のような快感じゃなかろうか。麻薬やったことないけど。でも、そのような感覚が無ければたかが自転車乗る程度でピタピタのジャージは着れないだろうし、すね毛なんぞ剃らないでしょう。



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ロードに乗り終えるとその感覚を忘れない内に、速攻で旅用の自転車に乗りかえ、そして走り出すと、漕ぎ出しの重さよりも深い前傾から解放された安心感と同時に視界が広がり世界が広がったように感じた。ロードバイクは「速度」の為に人間が機材に従属するような面もあるけれど、それとは真逆。人間本位に考え、人間が楽なようなポジションにしているのであくまで乗り物という感じ。ロードでは人間が「エンジン」という自転車の部品になり、人馬一体となるような面白さがある。旅用の自転車は周りの風景を楽しめるように、そして実用的な移動手段としてのものなので、道具としての自転車が人間に従属する。ロードとは別の意味で操縦する面白さがあり、何よりゆっくりと流れる景色を見ながら走るのは楽しい。まさしくツーリングにぴったりという感じだ。



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あと驚いたのはカーボンの乗り心地の良さ。
手組ホイールなので完組程の剛性は無いけど、スポークテンションはバキバキに上げてあるし。空気圧は前6、後ろ7気圧入れてあるのでトロールよりずっとカタイ。にもかかわらず、路面からの振動にまるで嫌な感じが無い。路面の凹凸をよくいなしているという事は、タイヤが路面によく追従するということなので、あんな細いっこいタイヤでもトラクションが非常に強いと感じる。乗り心地、剛性、軽さ、レース車両が全てカーボンになるわけだ。
あとロードのコンポがスラムのREDなんだけど、流石にフラッグシップは気持ち良いほどにスパスパ変速する。いくらシマノは性能が優れるとはいえ、DEOREでは勝てないし、もう一台のトレックのロードに付いてる8速のソラなんかじゃ話にならない。そういった機材の凄さというのもまた「快感」である。


本当にそれぞれの良さがある、と思った。
ロードの方が内向的というか、ストイックで、いかにして自分の持てる身体能力を速度に変換するかという部分に焦点がいく。あくまで「速度」。トロールの場合、そんなものはどうでもいい、という感じになる。ただ乗るだけで日常のちょっとした移動をも色づかせるような面白さや楽しさがある。カーボンのロードが「快感」ならば、トロールは「喜び」とか「充足」という感じ。ただロードバイクの場合、街中だと神経使うので快感ではなくストレスになる。トロールの場合はどこ走っても楽しい。



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両方の世界があって良いし、どちらも面白い。
ただ、世の中あまりにロードばかりじゃないですかね。そしてまちを見れば足で使われるのは安いママチャリばかり。ママチャリに乗る人の多くは足つきを考えて異常に低いサドル高だし。全然なってない。運動神経が極度にない人ですぐに足がつかないと乗れないならまだしも、若い人でもそんなんだとね。逆にロードだと異常に高い人とかよく見るけど。ピラーが出ると見た目的に良いので上げたい気持ちは分かるけど、日本人に生まれたらその辺は諦める必要がある。

ついでに、サドル高といえば、それを出すのに「股下×いくつ」という式があるけど、あれはサドル高の出し方としてあまり良いものではないと思います。単純な股下の長さから実際に自転車に乗った時の適正が出るなんて、普通に考えたら有り得ない。体重の重い人がロードバイクのあの小さなサドルに座ったらどうなるか。体重の軽い人よりもサドルはより身体に食い込むし、体重でサドルは沈む。さらにペダルの厚み、靴の厚み、ビンディングならクリートの厚み、サドル高に影響する要素は沢山ある。そういったものを考慮しないで分かるわけない。自転車に乗った状態での適切なサドル高は自転車に乗っている時じゃないと分からない、というのはあまりに当然の話。
別にそれを自覚して、単純な目安にするなら良いのだけど、実際現物の自転車があるのだったら(というか無い場合なんてあるのかな)サドルに座って合わせた方が間違いがないので、計算式を使う意味は正直ないと思う。自分が乗るのに「実際」や自らの「感覚」よりも、机上の数式を信じるならば、ある意味でそれは宗教じゃないですかね。計算式によって得られるサドル高が、靴の厚さなど諸々を考慮しないで出す「目安」の数値だとキチンと説明されているならいいけど、それが「適切」とか「適正」だと言われることが多い。その表現は誤った認識を与えるので駄目だと思いますよ。


最後ちょっと話が逸れてしまったけれど、というか毎回逸れている気がしますが、
以上乗り比べた感想でした。
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プロフィール

染谷 裕太

Author:染谷 裕太
2012年6月カナダからスタートした自転車世界旅行をきっかけに始めたブログです。当初は単純な旅日記でしたが、現在は旅だけではなく日常も含めた様々な場面で自転車を楽しみ、その面白さを発見し、発信していきたいと思い書いています。

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